神戸の名門ホテル・オリエンタルホテルの、伝統のビーフカレーを復活させた越智伸一朗さん。

夢の扉〜NEXT DOOR〜  今回は、15年ぶりに復活した神戸の名門ホテル・オリエンタルホテルの、伝統のビーフカレーを再現しようと奮闘する、オリエンタルホテル新総料理長・越智伸一朗さんのドキュメンタリーです。


見たことも、食べたことも、手がかりも全く無い伝統の味の再現。まるで漫画の世界の話のようですが、オリエンタルホテルのビーフカレーは、オリエンタルホテル総料理長が、その再現に真剣に取り組む価値があるもののようです。


旧オリエンタルホテルは1870年(明治3年)創業。皇室を初め谷崎潤一郎やヘレンケラー・孫文など錚々たる著名人に利用され、『神戸のシンボル』とまで言われた名門ホテルで、日本で最古のホテルだったのですが、1995年に起こった阪神淡路大震災で壊滅的な打撃を受け、125年の歴史に幕を下ろしました。


神戸のシンボルがオリエンタルホテル。そして、オリエンタルホテルの代名詞がビーフカレー。それほど、オリエンタルホテルのビーフカレーは多くの人に親しまれていたんです。

ホテルの閉鎖とともに、100年以上の歴史を持つオリエンタルホテルの名物ビーフカレーも姿を消してしまったのです。

今では『幻のカレー』となってしまったビーフカレーの復活に向けて越智総料理長が取り組んだのが、ビーフカレーの食材探し。


オリエンタルホテルのビーフカレーの大きな特徴は、味の深みと甘さ。甘さの追及で淡路の玉葱に目をつけます。

そして、全く無の状態から、見たことも食べたこともないビーフカレーの再現に取り組むのですが、

やはり幻のビーフカレー復活の決め手はレシピでしたね。15年前オリエンタルホテルのシェフをやっていて今は無くなった方の遺族が、当時のビーフカレーのレシピを見つけ出してきてくれました。


さー、ビーフカレーのレシピが見つかったことによって、幻のビーフカレーの再現が加速します。

オリエンタルホテルのビーフカレーのレシピの中で一番特徴的なところが、『玉葱を油で揚げて使う』ことです。普通カレーで玉葱を使う場合は炒めるものですが、オリエンタルホテルのビーフカレーは揚げています。

玉葱を揚げて入れることによってかなりの甘さは実現できました。でも何か違う。

次の気づきは、フライドオニオンの揚げ方。とにかくカリカリになるまで徹底的に玉葱を揚げます。これで甘味は充分に出せましたが、『深み』がない。

新オリエンタルホテルの開業日は2010年3月3日。開業前の忙しい中幻のビーフカレーの再現開業三ヶ月前から取り組んできた越智さん。結局開業日にホテルのメニューに載せることは出来ませんでした。


しかし、とうとう当時オリエンタルホテルでビーフカレーを作っていたシェフにたどり着くことが出来ました。そのシェフから学んだこと、それは、『伝統という名のスパイス』

つまり、オリエンタルホテルのビーフカレーは、当時は毎朝作っていて、前日に残ったものに混ぜて使用していたということです。

このことを学んだ越智さん、自宅で毎日ビーフカレーを作り、前日のカレーに混ぜていきます。この繰り返しで幻にビーフカレーが復活しました。


もちろん、何日間かしか繰り返していない為、当時のビーフカレーと全く同じということはないでしょうが、復活したビーフカレーを食べて、懐かしさのあまり涙する人がいるぐらいは再現できていますので充分でしょう。

オリエンタルホテルが営業を続ければ続けるほどどんどん以前のビーフカレーの味に近づいていくのですから・・・。


懐かしのカレー。私の場合は渋谷道玄坂にある『ムルギー』のカレーですね。今は全く東京へ行く機会が無いものですから『ムルギー』があるのかさえわかりませんが、いつか行く日のために、営業していてほしいものです。


余談になりますが、オリエンタルホテルのビーフカレーのレシピ、細部まではっきりと映っていました。カレー好きの方で録画していた方は、オリエンタルホテルのビーフカレーにかなり近い味のカレーを作ることが出来るんではないかと思いますので、挑戦してみては如何ですか。


    【夢の扉〜NEXT DOOR〜 2010年3月28日放送】
     『神戸の古き良き味を現代に甦らせたい』
        ドリームメーカー/越智伸一朗

        【越智伸一朗さんのマイゴール】
   『神戸の料理人達が作り上げた味を守っていきたい』
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