写真修復職人、村林孝夫。

夢の扉〜NEXT DOOR〜、今回は、世界唯一の写真修復職人、村林孝夫さんのドキュメンタリーです。


村林孝夫さんの写真科学修復の技は、『100年前の写真がオリジナルそのまま甦る』とされています。


写真修復には、科学修復とデジタル修復があり、今はデジタル修復(パソコン上での作業)が主になっていますが、

薬品を使った暗室作業である化学修復の最大の利点は、デジタル修復では不可能な、古くなって消えてしまった画像を再現出来る事です。


画像が色あせたり、消えた写真は、デジタル修復では想像で描き加える事が多く、オリジナルの再現は望めないようです。

化学修復法はオリジナルを鮮明に再現する唯一の方法なんですね。


村林孝夫さんは、特許取得済の『経年変化した白黒写真修復法』を用い、写真の修復を行います。

厳密には、科学修復を行った後に、デジタル修復で最後の仕上げをし、古い写真を本当に鮮明に蘇らせます。


村林孝夫さんが行う写真の科学的修復。

夢の扉〜NEXT DOOR〜では、古い劣化した写真をまず水に浸し、ほこり、カビなどを洗い流していました。

そして、キレイにした写真をワインにつけ漂白し、感光する前の状態に戻します。

それを再び感光させ、現像液につけ蘇らせるという具合ですね。


村林さんが新たに取り組んでいるのが、これまで修復が不可能とされてきた「鶏卵紙」の写真修復。

「鶏卵紙」とは、今から140年前から100年前、幕末から明治中期にかけて使用された薄い印画紙で、

上質紙などの表面に「卵白に塩を加えた液」を均一に塗り、これを乾燥した後に「硝酸銀溶液」を塗って感光性を持たせたものです。


幕末から明治中期という、日本の激動期に使われていた鶏卵紙。

修復不可能とされていた鶏卵紙の写真修復が可能になれば、激動の時代に写された、坂本龍馬、高杉晋作・・・などの写真が鮮明に蘇り、当時の様子が再現され、時代考証を初め本当に貴重な資料となりえます。


村林さん、今回は勝海舟の写真の修復に取り組みます。

まず、にかわで貼り付けてある鶏卵紙を剥がします。

次に、はがした写真を特殊な蒸気に当て漂白。

最大の難関が現像。通常現像液につけるのですが、鶏卵紙は耐久力が無いためその方法が使えません。

そこで取られた方法が、幕末の当時と同じ現像方法。つまり、紫外線で焼き付ける方法です。

紫外線発生装置が使われていましたね。

鶏卵紙は熱に弱く、紫外線が当たりすぎると画像がだめになりますので、慎重に作業が続きます。


そして見事蘇った勝海舟の写真は・・・

ロッキングチェアに座り、ベルトに刀を差し、ベストを着て羽織をはおっているという、和洋折衷の姿。

歴史研究家にとっては、涙ものの本当に貴重な写真が蘇りました。

歴史的写真はともかく、自分の本当に再現して欲しい写真の修復が可能な人物、村林孝夫氏。

名前は覚えておきましょうか・・・。



      【村林孝夫さんのマイゴール】

『時代の息吹と人々の思いとを鮮明な写真と共に後世の人々に伝えたい。』


        2008年3月30日放送
『写真を復元する技術を高め、過去の貴重な写真を復活させたい』
 
村林孝夫          ナビゲーター:宮越かおり

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