藍藻(らんそう)から抽出した『ヨシノンA』を基に開発される肥満治療薬



30億年も前から地球に存在する原始生物:藍藻(らんそう)から抽出した『ヨシノンA』を基に開発された肥満治療薬が近い将来誕生するかも知れません。

藍藻とは、サンゴや岩に付着して生息する藻の一種です。


肥満治療薬の新薬作りに取り組んでいるのは神奈川大学理学部の上村大輔教授。

村教授は、生物が産生する物質(天然物と呼ばれる)を扱う有機化学の一分野である『天然物化学』の第一人者で、

これまでにも、三浦海岸で採取したウミウシなどから開発したクロイソカイメンを原料に「乳がんの治療薬」を開発し、その薬は、現在、世界50カ国以上で承認されています。

上村大輔教授はその新薬開発の功績が認められ紫綬褒章も受賞しています。


そんな実績のある上村教授が今回発見した『ヨシノンA』は、

『身体に蓄積された脂肪に直接働きかけ、すでに出来てしまった脂肪を消滅させる効果がある』という大きな特徴があります。

従来の肥満治療薬のような、『消化吸収を阻止するもの』や、『食欲を抑える効果のある』ものではありませんから、抗肥満薬としての期待が嫌でも高まります。


石垣島を訪れた上村教授が吉野海岸で藍藻を採取して抽出に成功したのが『ヨシノンンA』ですが、海洋生物から抽出できる『ヨシノンンA』はほんの微量です。

量が少なければ動物実験に移る事ができませんので、ヨシノンAの化学構造を解明した教授は、膨大なデータの中からヨシノンAと限りなく近い化学構造をもった物質を探しだしました。


新薬開発には、先ずシャーレや試験管での実験に成功した後、動物実験をし、

動物実験で成功した後人への臨床試験があり、そこで効果が実証されてやっと新薬として認められるわけですが、

上村教授が『ヨシノンA』を使って脂肪を消費させる新薬の実験を行った所、脂肪分が6日で65パーセント消滅しました。

でもそれはあくまでも「シャーレ」を使って培養させた脂肪細胞を消滅させる実験ですので、更に動物実験、人への臨床試験と続く訳ですが、

上村教授は、人への臨床試験を5年後にと目標を定めています。


「この薬が新薬として認められ、脳卒中・心筋梗塞などにつながる肥満を抑えれば社会に大きく貢献できる」という思いを胸に・・・。



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